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読書記録「試験は暗記が9割」著:碓井孝介

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読書した本を要約して記録していこうと思います。

 

 試験は暗記が9割

10月に宅建試験を受けるので、先立って気になるタイトルのこちらを読んでみました。

 

一般的に、「暗記は悪い勉強法」だとされることが多いですが、全ての勉強において、理解や思考の前提となるのはやはり情報の記憶であり、それらの記憶を整理し如何に引き出すかということをこの本では語られています。

この前提については自分でも全くの同意だったので自分でも納得していきながら読み進めることができました。

 

この本の一番の魅力は、いろんなパターンに対する暗記法が豊富に掲載されているので、ある程度読者の側で選択の幅がある・あらゆる場面で適応できるという所だと思います。

 

それでは、この本のポイントや個人的に目新しさを感じたことを、私なりに噛み砕いた上で紹介していきたいと思います。

 

試験は「理解」ではなく「暗記」

冒頭でいきなり「理解が大切」はウソであると切って捨て、「暗記」こそが正論だと主張されています。

例えば、数学で必要とされる「思考力」公認会計士試験で要求される「論証力」であったりは、すべて「暗記」した情報の展開であり、解放の過程の暗記であるからです。

また、暗記で蓄えた知識によって情報は整理され、自然と理解はついてきます。なので一番に優先すべきは暗記なのです。

 

まずは、目次、見出し、太字で「全体像」をとらえる

みなさん本を読む時はどこから読み始めますか?

おそらく、冒頭の目次などには目を通さずに、その本の第一章であったり、内容の部分にいきなり進まれていることだと思います。

これは学習をする際には誤りです。情報を整理する大枠を用意しないまま、いきなり知識を頭の中に入れようとしてもなかなか定着させることは難しいです。

まずは、その本のアウトラインである目次に目を通し、大体の全体図を捉えたあと中身に入るようにしましょう。

また、本の見出しというのは、その項目で一番著者の方が伝えたいことであることが多いです。こちらにも目を通して、この項で語られることの方向を頭に入れておきます。

そして太字というのは、ご存知の通り強調の意味で通常用いられます。「覚えるべき情報である」ということに疑いはありませんね。まずは太字を拾うことを意識して、それから全体の把握という風に覚えていきます。

 

思い出せるように覚える

いくら頭に情報を詰め込んだとしても、思い出せなければ記憶したとは言えません。

必要となるのは「記憶の入り口」つまり、思い出すきっかけというものを意識していく必要があります。

 

「覚える数」を覚える

覚えなければならない情報が3つあったとします。

例えば、権力分立はどのように成されているか、ということを覚える時に「司法・立法・行政」とそのまま字面で覚えるのではなく、「日本の権力は3つに分かれている」ということを覚えてから「1,司法、2,立法、3,行政」という風に覚えていきます。

これは「思い出し漏れ」を防ぐ為に役立ちます。個数を覚えずに暗記してしまうと「司法と立法に分かれている」まで思い出して満足してしまう可能性があります。

ですが、3つあると覚えていると、「あと一つ足りないな」ということに気づくことが出来ます。また、これは後々出てくる暗記法にも活きてきます。

 

頭文字つなぎ

これはみなさんもよく目にし、実践してるかもしれませんね。

「ホウ・レン・ソウ」と聞けば「報告・連絡・相談」と思い出せると思います。化学記号なんかもこういう風に覚えた人多いのではないでしょうか。

頭文字が記憶のひっかかりとなり、思い出すことが出来るという仕組みですが、単純故に強力な効果があることは言わずもがなだと思います。

 

ただ、これは頭文字しか拾っていけないので、それぞれの覚えるべき情報が長くなると難しかったりするのですね。

 

長文や長い情報は「つまり」で覚える

これは、先述した「まず全体像をとらえる」ということと同じです。

「つまり」で全体の情報を単純化したあと、詳細に入っていくということです。

「つまり」で要約した情報を整理することで頭の中でも各項目で整理が行い易くなります。

 

情報に触れる回数を増やす

やはり、暗記術をもってしても1度で覚えられるという美味しい話ではありません。

オーソドックスに繰り返すという作業も単純故に大きな効果を持っています

覚える情報が膨大だとしても、全体をダラダラと時間をかけて勉強するよりも、小分けにして何度も繰り返す方が記憶の定着は確実なものになります

 

覚えるべきは「仲間はずれ」

「仲間はずれ」とは、ある規則性や原則から外れたもの、つまりは「例外」です。

原則や規則性を覚えるのは簡単ですが、試験に出るのは「例外」の方なのです。

というのも、試験というのは一種の「ふるい」であり、受験者の中から優秀な結果を洗い出す必要があります。

原則だけの問題では「ふるい」として機能しないのです。

 

楽な作問は「コピペ+変更」

試験の作問では、しばしば間違い探しの様な、原典からの内容を変更した内容の正誤を問われる問題が出題されます。

つまり、変更しやすい内容に目を向けて集中的に覚えてしまえばいいのです。著者の方は「ピンポイント暗記法」と呼ばれています。

「肯定・否定」、「固有名詞」、「限定」…言われてみれば、重要なのはこれらの情報であることがわかります。

 

 感想

確実に実践できて効果を体感できる

最近は「記憶術」という言葉がある程度一般的になってきて、奇抜な物や、実際に行うにはハードルが高いのでは…?と思われるような物が散見されます。

ですが、こちらの本ではしっかりとした根拠や簡単な例を用いた実践も行えるので、すぐに「これは使える!」となって実際の勉強に持っていくことが容易で非常にタメになっています。

様々な種類の問題やケースに応用できるだけのレパートリーも魅力です。

 

私がこれから受ける試験には必要がないため、実践できていないため紹介しませんでしたが「論述式」の為の暗記の活かし方なども収録されています。

暗記が苦手な方、どのように勉強を進めればいいのかわからない方にはものすごくオススメします!